Lecture|メンタルヘルス
ADHD(注意欠如・多動症)
職場での理解と対応
安全衛生委員会講話|スライド3枚|所要約10分。「やる気」ではなく、実行・管理・完了の仕組みに目を向けるための資料です。
この講話の要点(3行で)
- ADHDは、不注意と多動・衝動性を主な特徴とし、注意・時間管理・実行に難しさが出やすい神経発達症です。努力不足だけでは説明できません。
- 職場では、締切直前の見誤り・優先順位の混乱・報告遅れとして表面化しやすく、本人が困りごとに気づきにくいことがあります。一方、興味領域での発想力・推進力は強みになります。
- 対応の基本は進捗の外部化・見える化。一文一タスクで期限・完成形・優先度を明示し、上司側から定期的に進捗を引き出します。配慮は成果を出しやすくする仕組みであり、成果基準を消すものではありません。
講話スライド(3枚)



本資料は、社内の安全衛生委員会・研修での利用に限り、自由にご利用いただけます。改変・転載・再配布はご遠慮ください。内容は作成時点の公開情報に基づくもので、個別の診断・治療の判断は医師にご相談ください。
講話のポイント
1. 「分かっているのにできない」を理解する
ADHDの特性は、注意・時間・実行のコントロールが不安定になりやすいことにあります。大人では多動性が内的な落ち着かなさとして現れることが多く、周囲からは「段取りが悪い」「先延ばしが多い」と見えがちです。見るべき点は本人の意欲ではなく、実行・管理・完了の仕組みが機能しているかどうかです。
2. 問題になりやすい場面と、見落としたくない強み
タスク管理と報連相の難しさとして表れ、ケアレスミスや期限直前の依頼が続くと周囲の負担になり得ます。本人の自覚が乏しく問題が共有されにくいこともあります。同時に、興味領域での発想力・行動力、短期集中や新しい切り口の提案が得意な人も多く、配置と仕組み次第で強みになります。
3. 職場でできる対応
一文一タスクで期限・完成形・優先度を明示し、大きな仕事は分解して途中確認の時刻を先に決めます。報告は本人任せにせず、上司側から定期的に進捗を引き出し、遅れや詰まりは早期に上司へ戻して業務の再配分は上司と相談して決めます。配慮内容と成果基準はセットで明確にしておくことが、本人と周囲の双方を守ります。
出典・作成時点
- 厚生労働省・独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の関連資料(詳細はスライド脚注参照)
- 作成時点:2026年9月(記載内容は作成時点の情報です)
執筆・監修:黒田 優(精神保健指定医・産業医・総合内科専門医・循環器専門医/ハートコミット合同会社 代表社員)
OCCUPATIONAL HEALTH
安全衛生委員会での講話は、顧問先の課題に合わせて行っています。
ハートコミット合同会社では、精神保健指定医・産業医である代表医師が顧問先の安全衛生委員会に出席し、メンタルヘルス・感染症・生活習慣病など、その職場に必要なテーマで講話を行っています。
