Lecture|感染症対策
インフルエンザ・新型コロナ
秋冬は「どちらか一方」ではない
安全衛生委員会講話|スライド3枚|所要約10分。同時に流行する2つの感染症について、職場での予防・ワクチンの考え方・発熱時の出勤停止と復帰の目安を整理した資料です。
この講話の要点(3行で)
- インフルエンザとCOVID-19は秋冬に同時に報告されます。飛沫・エアロゾル・接触で広がり、症状だけで原因を決めつけないことが大切です。手洗い・換気・咳エチケット・必要な場面でのマスク、そして体調不良時に無理に出勤しないことが予防の基本です。
- ワクチンは感染を完全に防ぐものではなく、発症・重症化のリスクを下げる手段です。インフルエンザは12月中旬までの接種が望ましく、COVID-19の定期接種は65歳以上などが対象で10月1日〜3月31日のうち自治体が定める期間に1回。接種は年齢・基礎疾患・過去の反応を踏まえて個人が判断します。
- COVID-19は発症日を0日として5日間の外出自粛が推奨され、症状が続く場合は解熱・症状軽快から24時間程度まで待ちます。インフルエンザは学校保健安全法の「発症後5日かつ解熱後2日」が参考基準です。職場復帰に治癒証明書や陰性証明書の提出を求めることは望ましくないとされ、症状の改善と職場のルールで判断します。
講話スライド(3枚)



本資料は、社内の安全衛生委員会・研修での利用に限り、自由にご利用いただけます。改変・転載・再配布はご遠慮ください。内容は作成時点の公開情報に基づくもので、個別の診断・治療の判断は医師にご相談ください。
講話のポイント
1. 秋冬は両方に備える
厚生労働省は2026年8月28日、インフルエンザが流行シーズンに入ったと発表しました。COVID-19も同時に報告されています(数値は週ごとに更新されるため、最新情報を確認してください)。いずれも急性呼吸器感染症として飛沫・エアロゾル・接触で広がり、発熱・咳・のどの痛みなど症状が重なるため、症状だけで原因を決めつけないことが大切です。複数人が同時に休む事態を避けることは、本人の健康だけでなく職場の業務継続にもつながります。
2. ワクチンの位置づけ
インフルエンザワクチンは発症を一定程度抑え重症化を予防する効果が期待され、厚生労働省は例年の流行期を踏まえ12月中旬までの接種を望ましいとしています。COVID-19ワクチンは重症化予防が主目的で、現行の定期接種は65歳以上などを対象に毎年度10月1日〜翌年3月31日のうち自治体が定める期間に1回接種する枠組みです。対象外の人は任意接種として検討できます。職場で一律に勧めるのではなく、個人が判断するための情報として共有します。
3. 発熱時の対応と復帰の目安
COVID-19に法律上の外出自粛義務はありませんが、厚生労働省は発症日を0日として5日間は外出を控えることを推奨し、5日目にも症状が続く場合は解熱・症状軽快後24時間程度まで待つことを勧めています。インフルエンザの「発症後5日を経過し、かつ解熱後2日を経過するまで」は学校保健安全法の出席停止基準で、一般の従業員にそのまま適用される法定期間ではありませんが、職場のルールづくりの参考になります。厚生労働省は職場復帰時に治癒証明書や陰性証明書の提出を求めることは不要としています。
出典・作成時点
- 厚生労働省「インフルエンザの発生状況について」「令和7年度 急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A」「定期接種実施要領」「新型コロナワクチンについて」「新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について」(2026年9月9日確認)
- 作成時点:2026年9月(2026年10月講話用。スライド1・2枚目は2026年10月に改訂し、厚生労働省の2026年10月9日発表分を反映)(記載内容は作成時点の情報です)
執筆・監修:黒田 優(精神保健指定医・産業医・総合内科専門医・循環器専門医/ハートコミット合同会社 代表社員)
OCCUPATIONAL HEALTH
感染症の季節は、職場のルールを先に決めておくことが最大の対策です。
ハートコミット合同会社では、総合内科専門医・循環器専門医・精神保健指定医である代表医師が、顧問先の安全衛生委員会でその職場に必要なテーマの講話を行い、健診事後措置や面談で個別の対応につなげています。
