産業医との契約が決まったら、次にやるべきことが労働基準監督署への「選任報告」です。はじめての担当者には見慣れない書類ですが、実質1枚。ポイントさえ押さえれば難しくありません。
提出するのは「産業医選任報告(様式第3号)」。選任義務が発生した日から14日以内に選任し、遅滞なく所轄の労働基準監督署へ提出します。
使う様式と入手方法
様式は「総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告(様式第3号)」です。厚生労働省のサイトからダウンロードでき、e-Gov(電子申請)でのオンライン提出にも対応しています。紙の場合は所轄の労働基準監督署の窓口または郵送で提出します。
記入する主な項目
- 事業場の名称・所在地・労働者数
- 産業医の氏名・生年月日
- 医籍番号と登録年月日
- 産業医の資格要件(認定産業医など)
- 選任年月日/専属・嘱託の別
記入例:各欄はこう書く
迷いやすい欄だけ、書き方の例を挙げます。
- 選任年月日:産業医契約の契約開始日を記入します(例:令和8年9月1日)。届出日ではありません
- 専属・嘱託の別:月1回訪問などの非常勤契約であれば「嘱託」です。専属産業医は原則1,000人以上規模の話なので、中小企業はほぼ嘱託になります
- 医籍番号・登録年月日:医師免許証の記載をそのまま転記します。産業医本人に確認するのが確実です
- 産業医の資格要件:認定証の名称どおりに書きます(例:日本医師会認定産業医)
- 労働者数:正社員だけでなく、常態として使用しているパート・アルバイトを含めた人数です
添付書類——「資格を証する書面」
添付が必要なのは、産業医としての要件を満たすことを証する書面です。実務では日本医師会の認定産業医の認定証の写しを添付するのが最も一般的です。当社とご契約いただいた場合、記載に必要な情報と認定証の写しはこちらでご用意しますので、企業様は事業場情報を記入するだけで済みます。
よくあるつまずきポイント
- 提出先は本社ではなく「事業場ごと」の所轄労基署
- 産業医を変更(交代)した場合も、新たに選任報告が必要
- 衛生管理者の選任報告と同じ様式なので、まとめて提出できる
報告を怠ると是正勧告の対象になり得ますが、逆に言えば、この1枚を出せば選任義務への対応は形になります。書き方に迷ったら、契約先の産業医に聞くのが一番の近道です。
選任報告でよくあるご質問
添付書類は何が必要ですか?
医師免許証の写しと、産業医としての資格を証する書面(日本医師会認定産業医の認定証など)の写しです。原本は不要で、コピーで構いません。
提出期限はいつまでですか?
選任義務が生じた日から14日以内に産業医を選任し、選任後は遅滞なく所轄の労働基準監督署へ選任報告を提出します。
電子申請はできますか?
できます。e-Gov電子申請に対応しているほか、窓口への持参や郵送でも提出できます。
産業医を交代した場合も提出が必要ですか?
必要です。新しい産業医について改めて選任報告を提出します。交代の進め方は産業医の変更・交代の記事で解説しています。
産業医の選任や体制づくりでお悩みの企業様は、こちらからお気軽にご相談ください。初回のご相談は無料です。

