「メンタル不調の社員について産業医の先生に相談したら、専門外なのでと言われてしまった」——人事担当者の方から、実際によく伺うお話です。産業医の多くは内科系のご出身なので、これは珍しいことではありません。
産業医が精神科でなくても、対応の選択肢はあります。今の体制を活かす方法から専門医を加える方法まで、4つの道を整理して選ぶことが大切です。
前提:産業医が精神科でないのは「普通」のこと
産業医は診療科を問わず務めることができ、内科の先生が担うケースが多数派です。日常の健康管理では何の問題もありません。課題になるのは、休職・復職の判断、高ストレス者への対応、診断書の解釈といった、精神科の専門性が問われる場面に限られます。今の先生を責める話ではなく、役割分担の話として考えましょう。
選択肢1:主治医(精神科)との連携を強化する
本人の主治医から診療情報提供を受け、産業医がそれをもとに就業判断する形です。費用は増えませんが、主治医は職場の実情を知らないため、「日常生活は可能」と「業務に耐えられる」のギャップが埋まりにくいのが弱点です。
選択肢2:スポットで精神科の産業医面談を使う
休職・復職の判断など重要な場面だけ、精神科医によるスポット面談を利用する方法です。当社でもメンタルヘルス面談を1件2万円からお受けしています。件数が少ないうちは、これが最も費用対効果の高い選択です。
選択肢3:メンタル領域だけ顧問医を追加する
今の産業医はそのままに、メンタルヘルス領域だけを精神科医が顧問医として担当する形です。当社のメンタルヘルス顧問医プラン(月額2万円〜、全国対応)はこの形で、現在の先生との関係を変えずに、専門性だけを足せるのが特長です。メンタル案件が年に数件以上ある企業様は、スポットより割安になります。
選択肢4:産業医を交代する
メンタル案件が常態化している場合は、精神科系の資格を持つ産業医への交代も選択肢です。交代は思っているより簡単で、詳しくは産業医の交代・変更のページで解説しています。
選び方の目安
- メンタル案件が年1〜2件:選択肢1+2で十分
- 年3件以上、または休職者が常にいる:選択肢3が割安
- 案件が多く、健康管理全体を見直したい:選択肢4を検討
メンタルヘルス体制や産業医の体制でお悩みの企業様は、こちらからお気軽にご相談ください。初回のご相談は無料です。
この記事について
執筆:ハートコミット合同会社 代表医師(産業医/内科専門医・循環器専門医・精神保健指定医)
最終更新:2026年7月
参考資料:
- 心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(厚生労働省)
- こころの耳(厚生労働省)
※本記事の内容は一般的な情報です。個別の状況により取扱いが異なる場合がありますので、具体的な対応は契約先の産業医や所轄の労働基準監督署などにご確認ください。

