この記事の結論(3行で)
- 従業員50人未満の事業場にも、ストレスチェックの実施が2028年4月1日から義務化されます(令和8年政令第195号で施行日確定)。
- 対象かどうかは「会社全体」ではなく「事業場単位」の人数で判断します。
- 義務は検査だけで終わらず、高ストレス者から申出があれば医師による面接指導が必要です。今から準備を始めれば十分間に合います。
「うちは従業員が30人だから、ストレスチェックは関係ない」
そう考えている経営者の方は、まだ少なくありません。しかし、その前提は2028年に変わります。
この記事では、50人未満の会社にも広がるストレスチェック義務化について、制度の要点だけを短くまとめました。
何が変わるのか
ストレスチェックは、従業員のストレス状態を年1回の質問票で確認する制度です。2015年から、従業員50人以上の事業場には実施が義務付けられてきました。
一方、50人未満の事業場は「努力義務」、つまり「やることが望ましい」という扱いにとどまっていました。
これが変わります。2025年5月に労働安全衛生法の改正が公布され、50人未満の事業場にも実施義務が拡大されることが決まりました。施行日は2028年4月1日で、2026年6月10日公布の令和8年政令第195号により確定しています。
いつまでに、何をすればよいのか
スケジュールの要点は次のとおりです。
- 2028年4月1日:50人未満の事業場も義務化の対象に(政令で確定)
- 2029年3月31日:1年以内ごとに1回の実施が必要になるため、この日までに最初のストレスチェックを終えるのが目安
つまり「2028年4月になってから考え始める」でも初回には間に合う建て付けですが、後述するとおり、それはお勧めできません。
施行日は2028年4月1日で確定しました(令和8年政令第195号・2026年6月10日公布)。省令・指針の細部は今後も示される部分があるため、当コラムでは最新情報を随時更新していきます。
医師によるストレスチェック支援サービス(料金・進め方はこちら)見落としやすいポイント:「会社全体」ではなく「事業場単位」
この制度でつまずきやすいのが、対象の数え方です。
義務の判断は、会社全体の従業員数ではなく、支店・営業所・店舗・施設といった「事業場」の単位で行われます。
たとえば、本社と3つの店舗を持ち、全体では80人の会社を考えてみます。これまでは「各店舗は20人ずつだから、店舗はストレスチェックの義務対象ではない」というケースがあり得ました。2028年以降は、こうした小さな事業場も含めて、すべてが対象になっていきます。
介護施設を複数運営する法人、店舗展開する企業、営業所の多い運送業などは、影響が特に大きい分野です。
なぜ今、義務化されるのか
背景はシンプルで、50人未満の事業場でのストレスチェック実施率が34.6%(厚生労働省 令和5年労働安全衛生調査)と低くとどまっており、働く場所の規模によってメンタルヘルス対策に差が生じているためです。
小さな職場ほど、一人の不調が業務全体に与える影響は大きくなります。10人の職場で一人が休職すれば、戦力の1割が失われる計算です。制度対応という側面だけでなく、経営リスクの管理としても無関係ではいられないテーマになりつつあります。
早めに準備した方がよい理由
「期限は2029年3月なら、まだ先の話では」と思われるかもしれません。ただ、実務の観点からは、早めの着手をお勧めします。理由は2つあります。
1つ目は、初年度の混雑です。義務化の対象となる事業場は全国に非常に多く、2028年度には外部委託先や医師の面接枠に予約が集中することが見込まれます。
2つ目は、初回だからこそ決めることが多い点です。実施体制、従業員への説明、結果の取り扱いルールなど、最初の年は準備項目が最も多くなります。余裕のあるうちに一度試しておくと、義務化初年度を落ち着いて迎えられます。
ストレスチェック義務化でよくあるご質問
50人未満の会社は、いつからストレスチェックが義務になりますか?
2028年4月1日施行が確定しています(令和8年政令第195号・2026年6月10日公布)。これまで義務の対象は常時50人以上の事業場でしたが、法改正により50人未満の事業場にも拡大されます。
従業員数はどう数えますか?パートも含みますか?
正社員だけでなく、常態として使用しているパート・アルバイトを含めた「常時使用する労働者」の人数で数えます。また、会社全体ではなく事業場(拠点)単位で判断します。
今のうちに何を準備すればよいですか?
対象事業場の整理、実施方法(自社実施か外部委託か)の決定、結果が出た後の体制づくりの3つです。義務化までにやるべき3つの準備で詳しく解説しています。
外部委託するといくらかかりますか?
事業者や従業員数によって異なります。当社の医師が実施者を務めるプランの料金はストレスチェック支援サービスのページでご確認いただけます。
まとめ
- 2028年4月1日から、50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化される(令和8年政令第195号で施行日確定)
- 初回は2029年3月31日までに終えるのが目安
- 対象は「会社全体」ではなく「事業場単位」で判断
- 初年度は混雑が予想されるため、早めの準備が安心
STRESS CHECK SUPPORT
2028年に向けた準備、何から始めればよいか分からなくても大丈夫です。
ハートコミット合同会社では、兵庫・大阪への訪問と全国オンラインで、医師が実施者として関与し、高ストレス者への面接から集団分析、職場改善のご提案まで一貫して支援するサービスを提供しています。

